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ニュージーランドの新型コロナの状況。オークランドはロックダウン中。PCR検査を受けてきました。

Masa - AKL

コロナウィルスの世界的感染が広まった昨年3月からの厳しい国境管理とロックダウンの初動対応でコロナの封じ込めに成功したニュージーランド。

以降、まれに国内で市中感染が確認されることもありましたが、拡大することはなく“コロナなしの社会”を維持することができていました。

 

2021年4月のオークランド街中の様子。マスクをしている人もおらずコロナ前と変わらない風景です。

 

 

今年4月には隣国オーストラリアとの自由往来が可能になり、更なる国境制限の緩和へ期待も高まりましたがその後のオーストラリアでのデルタ株の流行により二国間の自由往来も7月には休止されてしまいました。

以降もニュージーランド国内では市中感染ゼロを維持できていましたが、8月17日にオークランドで1名の感染者が確認(NZ市中で約半年ぶりの陽性者)、感染力の強いデルタ株と推測されるため、翌8月18日からニュージーランド全土がロックダウンに入りました。

 

ニュージーランドでは状況に応じて政府が警戒レベルを1(緩い/ほぼコロナ前同様の生活)~4(厳しい/ロックダウン)の4段階で設定しており、レベル3、4がロックダウンに該当しますが、今回同様の最も厳しいロックダウン(レベル4)が出されるのは、2020年3月以来およそ1年半ぶりとなります。

その後オークランド以外での地域では新規感染者の封じ込めに成功、9月7日には警戒レベルが2に下がりロックダウンは解除されました。

私が住むオークランドでは新規感染者が感染者家族を中心に発生いるため、レベル4ロックダウンが少なくとも来週8月21日まで続きます。

 

レベル4ロックダウンでは、ステイホームが原則となり、下記のような厳しい規制があります。

• 同居者以外と会うことは禁止。別の家に住んでいる親、子供や恋人にも会えません。

• エッセンシャルワーカー以外の出勤は禁止、自宅勤務は可能

• 学校は閉鎖、オンライン授業は可能

• 営業できる店はスーパー、薬局、医療施設、ガソリンスタンド、一部コンビニ、食料品店のみ

• ファストフード、カフェのテイクアウトも含め全ての飲食店が営業不可

• 散歩、ランニングなどのエクササイズは自宅近辺に限り可能

 

ということで街中のショッピングセンターはガラガラ。車が停まっているのは薬局、食料品店がある一角のみ。

 

一方、大型スーパーは入場制限を行っているため、外まで入場待ちの長い行列ができています。

買い物は各家庭から一人が原則。毎回同じ人、それもワクチン接種完了した人が代表して買い物することが推奨されています。

 

ロックダウンに入ってから2週間程度は各地のPCR検査センターは大混雑。朝から並んでいるのにその日に検査を受けられなかったという人もニュースで取り上げられていました。

最寄りのセンターも1km以上手前から検査渋滞しています。

テストセンター付近の行列。この様子だと4~5時間は並びそうです。

 

最近は検査を受ける人が減ってきましたが、政府がロックダウンから抜け出すためには、より多くのテスト結果が判断材料として必要なので、少しでも気になる人はテストを受けに行くようにと呼びかけています。

 

ということで真面目が取り柄な私は最近少し風邪気味?と思うこともありPCR検査に行ってきました。

以前の行列が嘘のように空いていて、前には3~4台並んでいるだけ。

5分程度の待ち時間で受付に。徒歩での訪問も可能ですが、郊外のテストセンターはドライブスルー形式でほとんどの人が車で訪れます。

受付で名前、生年月日、連絡先等の確認と症状、濃厚接触の有無などの問診がされます。

その後テストへ。名前の再確認後テストが行われました。

NZでは唾液による検査はまだ導入されておらず、現時点では長い綿棒のようなもので鼻の粘膜を採取する方式のみです。

ニュースなどでものすごく顔をしかめてテストを受ける人の様子を見ていたので、かなりの不快感を覚悟していたのですが、検査してくれた人が上手いのか?ほとんど違和感がなく一瞬で終了。待ち時間含めても10分もかからずテストを終えることができました。

検査は無料、誰でもテストセンターに行けば検査を受けることができます。

3日以内に結果を案内するとのことでしたが、検査数が少ないこともあるのか、午前中に検査を受けて、その日の夜には結果(陰性)をSMSで受け取りました。

 

このように市中に感染者が確認されれば、状況に応じて警戒レベルを上げて人流を抑えながら、その間に感染の恐れがある人(濃厚接触者、陽性者が立ち寄った場所へ同じ時間帯に行った人、体調不良の人など)は徹底的にテストを行い、市中感染リスクが減れば警戒レベルを下げて日常生活に戻っていく、という対応でNZはこれまでコロナゼロを実現してきました。

今回は感染力が強いデルタ株ということで、1名の感染者が確認された翌日からロックダウンに入ったにもかかわらず、これまでに合計970名の感染者が確認されました。

オークランドでは未だ連日10~30名程度の新規感染者が発生しているものの、そのほとんどが陽性者の家族で、感染経路が明らかでない新規感染者が出なくなってきたので、来週の水曜日、9月22日には警戒レベルが下がることを期待しています。

 

ニュージーランド政府は現時点では “WITH コロナ” ではなく、”コロナのない社会” の継続を目標としていますが、”コロナなしの社会”を維持する今年中に国民にワクチン接種を普及させ”WITHコロナ”に対応できる状態にした上で、来年には国境の制限を緩和していく方針を示しています。

そうは言っても、これまで半年以上コロナのない日常生活を送る中で危機感を持つ人は少なく、なかなかワクチン接種率は伸びませんでしたが、幸か不幸か今回のデルタ株のアウトブレイクにより、ワクチン接種にも希望者が殺到し、約70%の国民が少なくとも1回目の接種を完了しました。

旅行業界で働く身としては、政府の計画通りにNZ国民、旅行者の安全を確保できる状況を整えた上で、来年早々には日本からの旅行者の皆様をお迎えできることを願うばかりです。

 

*記事内の情報は9月21日時点のものです

 

 

 

 

 

 

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