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体験

白銀、そして綺羅星の世界へ!!

PUKEKOKKO

超ド素人でもテカポなら星空写真それなりに撮れる!!!

 

ちょっと前にこちらのブログでも秋のテカポをご紹介しましたが、今回再びテカポの登場です。
テカポといえば、ルピナスの季節と満点の星空が有名です。

ルピナスの季節は本当にきれいで、テカポ湖畔にはのルピナスの花が咲き乱れ、ミルキーブルーの水をさらに鮮やかに彩ります。(こちらはまた夏にご紹介したいと思いますが)

が、実のところ私、テカポの星空については、少々眉唾ものではないかといぶかしんでおりました。しかし今回のテカポの旅はこの認識を新たにせざるを得ない体験だったのです。

テカポに行くとなったら、ダメもとでも星空の記録を残したいと思うのが人情です。付け焼刃の情報集めによると、星空の写真を撮るにはどうやらスマホでは無理らしく、三脚は必須とのこと。幸いカメラは昔買ったミラーレスが宝の持ち腐れ状態で引き出しに眠っているのでそれを持っていくとして、三脚がない。出発前日に街をぶらつき、なんとか10ドルでしょぼい三脚をゲット。かくして今回の冬のテカポ行き我が装備は、以下のごとく揃ったのでした。

1.Nikon J1 (レンズ10~30ミリ)
2.高さ20センチ位のしょぼい三脚
3. 防寒具(毛糸の帽子と手袋)以上。

さて、いよいよクライストチャーチからバスでテカポ入り。

運よく前々日に初雪が降り、バスの車窓からの雪景色で気分は次第に盛り上がります。

そしてテカポにつけば、あたりは一面、白、白、白の銀世界! 

ルピナスの季節だと、近くの山は禿山でルピナスの引き立て役に徹しますが、禿山も白銀をたたえると一躍主役となり、「善き羊飼いの教会」が地味にうつります。

暗くなるまで湖畔をちょっとお散歩。今までテカポからマウントクックが見えるとは思っていなかったのですが、ちょっと歩くとマウントクックが見えることを発見してちょっと得した気分。

アップにしたのでちょっとボケていますが、右側のとがった山がマウントクックです。時間がある時は、教会から少し足を延ばしてPines Beachまでお散歩するのもお薦めです。

そうこうしているうちに陽も落ち始め、あたりは白の世界から徐々に色づき始めます。

かの清少納言さんは「冬はつとめて」とおっしゃっていますが、ここテカポに関しては「冬の夕暮れもまたいとをかし」です。「雪の降りたるは、言ふべきにもあらず、やうやう朱くになりゆく山際、茜色だちたる雲の淡くたなびきたる。」といった感じでしょうか?

夕焼けに雲は必須ですが、我らの第一目的である星観測には不必要。陽が落ちたら雲も一緒にとっとと流れてもらいましょう。幸い新月の月は全く姿を見せません。

日暮時からしばらくは雲があったものの、夜の9時になると雲一つない完璧な星空観察日和!

実は当初、星空観測ツアーに参加する予定はなかったのですが、余りに素晴らしい天気だったので、夜中のツアー開始直前になって急遽、Dark Sky Project( 元Earth&Sky)のCrater Experince(元Cowan’sHill星空ツアー)に参加することにしました。

   ( 写真提供:Dark Sky Project社)

いやあ、掛け値なしで、この星空ツアーはお薦めです。もちろん湖畔でも降るような星空を体験できるのですが、こちらの観測場所は小高い丘の上で、ちょうどクレーターのように周囲が盛土に囲まれた場所なので、余計な光は一切入ってこず、宇宙のただ中に身を置く感覚です。

もう天の川がですねえ、地平線から地平線まで天空にずーっと見えるわけですよ。それ以外の星も、まさに星屑のブリザード! 星を見上げるのではなく、星たちに包まれる感じと言ったらいいんでしょうか。地球が、そして自分が宇宙の一塵であることを実感する一瞬です。さらにガイドさんの知識は半端ではなく、いかなる質問にも即答、本当に星のロマンに魅せられたスタッフがガイドをしているんだなと感心しきり。

   ( 写真提供:Dark Sky Project社)

また何万光年も離れた星をレーザー光線で指すことができるのも不思議な感じがしました。もちろん天体望遠鏡で肉眼では見えない散開星団「ジュエルボックス」-(南十字星の近く)というのを見せてもらうこともできました。天気が良ければこのツアーはぜひお薦めです。

さて、話は私の星空撮影に戻りますが、他の撮影者たちがPC片手に正確な天の南極を測り、粛々とカメラ設定を進めています。私はといえば、方角も目分量、撮影方法もウェブサイトで見つけた「はじめての天体撮影」ってので言われるがままに意味も分からず設定してエイヤーで撮りました。

そんなこんなで適当に撮った写真がこちらです。

レンズのホコリが写ってるわけではありませんよ。星です、星空!

上のDark Sky Projectさんからいただいた写真と比べたら天と地の差はありますが、超ド素人でも一応星空の写真が撮れたんです。まずは南十字星(みなみじゅうじ座)がわかるでしょうか?

南半球の空の初心者様用に位置を記しております。

南十字星の下に黒っぽく写っているのがコールサック(石炭袋)、いわゆる暗黒星雲です。南十字星の左に2つ光る星は、南十字星を見つけるときのポインターとなるケンタウルス座のリギルとハダル。

南十字星の右側に光っている星軍団はエータ・カリーナ星雲。そしてその右側にニセ十字星があります。

こちらは角度を変えた写真。

ここまでしつこくお見せすれば、南十字星も簡単に見つけられるようになれますよね? この写真では左下に白い雲のようなものが写っていますが、これは大マゼラン星雲。小マゼラン星雲も写真には写っていませんが、すぐ近くに肉眼ではっきりと見えます。

ところで皆さんは天の川って何なのかご存知でしたか? 私は恥ずかしながら「織姫と彦星が七夕に出会う川」くらいの知識しかなかったのですが、我らが銀河系を地球から眺めた姿が天の川なんですね。太陽系は銀河の端っこに位置しますから、南半球の冬(日本の夏)は銀河のあの円盤型の中心部を眺めているわけで、この時期の天の川はより他の季節よりも鮮やかに見えます。さらに、地軸が傾斜している関係で、銀河系の中心部に南半球のほうがより近くなるので、北半球より南半球のほうが天の川は明るく幅広く見えるそうです。

日本の茹だる様な夏を脱出して、南半球のテカポで星降る夜をロマンチックに過ごしてみませんか?

by Pukekokko

 

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