昨年はコロナの影響で中止となったトレンツが2年ぶりに開催されました。
今年はNZの国境が閉鎖(一部例外国を除く)されており、海外からのバイヤーが参加できないため、内容は例年とは異なり、NZ国内の観光関連事業者が久しぶりに一堂に会し、現在の難局をどう乗り越えるか、国境がオープンへの準備、などに関して意見、情報交換を行うことがメインとなりました。
今回はクライストチャーチ、タウンホールで2日間の開催。満員御礼の800名弱の参加者が集まるとということで初日の受付は混雑しています。主催者によるとコロナ以降のNZ内で最も大規模なコンファレンスとのこと。
タウンホール内で最も大きい会場も満員です。
今回のトレンツは厳しい経営が続く業界各社が参加しやすいように運営費は政府の補助で賄われ、参加費は各社1人は無料だったことがこの盛況につながったと思われます。
マオリ式のオープニングです。最近NZではこれまで以上に先住民であるマオリ族の文化を尊重する動きが広がっており、TVや公式行事でマオリ語を目にしたり耳にする機会が増えてきました。
そのあとは事前のプログラムにはなかったコメディアン?が登場して会場を温めます。
それからは、開催地クライストチャーチの震災からの復興の状況、コロナ禍の業界の現状などがセミナー形式でレポート
午後は参加者がグループに分かれて様々なテーマに沿って議論していくワークショップ。
コロナ後の業界の対応、業界の将来などを議論、発表していくマジメなメイン会場。
一足先に国境が開いたオーストラリアマーケットを知ろう、というテーマの会場。想像していた内容とは異なり、カジュアルなクイズ形式。
お客様を知ろう、というテーマの会場。こちらも予想に反し、机上で学ぶのではなく、旅行者の荷物からどんな旅行者なのかを推測するというストーカー的、実践的かつ直接的な内容でした。
途中、プログラムにないショーを見て気分転換。
最後にドリンクを飲みながら思い思いに歓談して初日が終了。
今回のトレンツは参加費は無料でしたが、交通費、宿泊費などは含まれません。コロナ禍で出張経費は限られているため、今回泊まったのは4畳程度の窓無しの部屋。
夜寝るだけやし狭くて窓無しでもえ~わ、と思って予約したものの、いざ入ってみると窓がない、ということに予想以上に心理的な圧迫感があり、閉じ込められている気分。。2泊だったので良かったものの、これがもし2週間の隔離だったら、、ありえません。。節約するにしても窓は必要ですね。。
翌日は前日のワークショップで各グループが発表した内容を元に、今後の業界の課題等を協議。
その後は観光大臣が登壇、新たな観光業界支援パッケージを発表して喝采を受けました。
また大臣はコロナ後の観光産業の課題として、観光客の増加にともなう環境、社会への負担増大を懸念するオーバーツーリズムを挙げ、ミルフォードサウンドなど人気観光地への規制を含めた今後の方針を近々発表すると言及しました。少し前には裕福な旅行者の入国を優先して、フリーダムキャンパーなどお金を落とさない観光客の入国に制限をかける、という案もあると発言して物議を醸しただけにその内容に注目が集まります。
その他にも世界各国のエージェントからのビデオレター、カンタベリー大学の博士による苦境に負けず心身の健康を保つための講座など盛り沢山の内容でした。
遅めのランチで全日程が終了。ビュッフェスタイルのランチ。NZではコロナの市中感染がないためソーシャルディスタンスもマスクも必要なくコロナ前と変わらない生活です。
今回のトレンツは、このようにコロナ、国境閉鎖により大きなダメージを受けている観光業界のメンバーが集まり、前を向いて進むための決起集会的な内容でした。業界の仲間と交流することで気が晴れた、もう少し頑張ろうと思えるようになったなど多くの前向きな声が聞かれ好評でしたが、来年にはコロナ前同様、世界中からバイヤーが参加してNZの観光業を盛り上げていくトレンツに戻っていることを心から祈っています。
こんな感じに。。
Photos ©TIA
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